不動産売却には、主に2通り方法があります。
1つは不動産屋などを仲介として第三者に売る方法で、もう1つは専門業者に買取を依頼する方法です。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、各々の売却の仕組みを知ってより適した方法を選んでください。
不動産買取とはどのような仕組み？流れや特徴を見ていこう
買取は、物件を専門業者に直接買い取ってもらう売却方法です。
物件の用途は業者が決めるため、建物が必ずしも家屋として使われるとは限りません。
リフォームや修繕は、物件買取後に業者が用途に合わせておこないます。
マイホームを売っても住居として使われないこともあるので売却前に修繕しなくてもよいのです。
また、売り手は売った後の物件に対して契約不適合責任を負う必要もありません。
売買契約は買取業者が購入を決めればすぐに成立するので短ければ数日、長くとも1カ月程度での短期売却が一般的です。
どちらを選ぶべき？不動産買取と不動産仲介を比較しよう
買取と仲介の違いは、いくつかあります。
まず、物件の売却先が違います。
買取であれば物件を売る相手は専門業者ですが、仲介は住居を探している一般人です。
そのため仲介では、立地条件の悪い物件や狭小物件、広すぎる敷地面積の物件などはなかなか売れません。
仲介売却では、ある程度の立地条件や間取り、敷地面積が求められるのです。
そのような物件は買取を依頼するとよいでしょう。
買取専門業者は条件の良くない物件でも売却のノウハウを持っています。
たとえば狭小物件は更地にして隣接する土地と併せて売り出したり、広い敷地は店舗や駐車場などニーズのある物件に変えて売ったりします。
不整形地や事故物件などでも売却できるのが買取の強みです。
次に、売却期間が違います。
買取の場合、専門業者が物件を気に入れば即座に契約が成立する可能性があります。
早ければ数日、遅くとも1カ月程度で売却できるでしょう。
それに対して仲介は買い手を探す時間が必要です。
通常、売却には3カ月程度を要しますが、なかには1年以上売れないこともあります。
仲介に比べて売る前の手間や仲介手数料、その他費用がかからない点も買取のメリットです。
仲介で内覧会を開く場合は事前にリフォームやハウスクリーニングが必要ですが、買取であれば業者と直接売買契約するのでこれらの手間や費用が省けます。
物件売却に手間をかけたくない人にとっては、残置物の処分や土地の測量も業者に依頼できるのはうれしいことでしょう。
ただし、売却価格は仲介の方が高くなります。
だいたい買取の売却額は、仲介の6～7割程度と考えておくとよいでしょう。
住み替えで新居への引っ越し日が決まっているとか、相続した家を相続税の支払い前に処分したいなど、少しでも早く物件を現金化したいときには業者買取のほうがおすすめです。
まとめ
いざ物件を売りに出しても、実際にはなかなか売れないということは珍しいことではありません。
不動産は仲介売却が多いのですが、業者買取で売ることも選択肢に加えれば状況によっては早期に売れる可能性があります。
物件の相場も考慮しながら、適切な売却方法を検討するようにしましょう。
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